イタリアに住む息子がヴァカンスで一時帰国、色々と話し合う機会が有る。
Zio Rossoもホンの3年ほど前までいたりあで住んでいたのだから、基本的な認識は共通しているので、日本についての彼の考えも理解できる。
“1000分の1法”は国民が支払う税金の1000分の1について、それぞれの国民が使い道を選ぶことが出来ると言う法律である。
使い道のセレクションは、政府、教会、労働組合1、労働組合2、労働組合3、ヴォランティア団体、などである。
日本の最大の問題は常々、本当の意味で個人の労働者を守る機関が無いことであると思っている。
解雇や左遷をチラつかされて、サービス残業や、休日無休出勤。希望退職の名の元に行われる肩たたき、法律で定められた有給休暇の返上、、、その他、労働者への不当な圧力に対して、現実問題として個々の労働者は対抗する手段は無いと言っても過言ではない日本のシステムです。
イタリアの全国的な労働組合は大きなものが3つあるのだが、それらの資金は“1000分の1法”による国民の税金でまかなわれており、3っの労働組合も、より多くの資金を獲得するため、労働者の地位向上や不当な労働行為などに真剣に取り組むことになる。
大手企業や官公労など、所謂勝ち組労働者で組織された労働組合の労働貴族達とは、基本的に姿勢が違うことになる。
各労働組合は、全国各地に専属の弁護士を指名し、どんな小さなことでも個々の労働者の問題に向き合ってくれ、必要なら無料で会社相手に訴訟をしてくれる。
基本的な違いは、組合費が個人の所得税から支払われることで、日本のように組合費を個々の労働者が組合費として別途支払うシステムでは、現実問題として中小零細を網羅した組合を組織することは難しいと言うことである。